自分のハンドと相手のハンドレンジ

ポーカー攻略 | 中級者編

初級編で既にある程度解説していますが、相手のハンドをピタリと読む事は多くの場合不可能なので、ハンドレンジという考え方と、ハンドレンジを利用してリーディングするという考え方が必要になってきます。まだ以下の記事を読了していない方の為にリンクを貼っておきます。

中級者編では、相手のハンドレンジを絞っていき、正しい決断を下す練習をしましょう。

今回解説に使用したソフトはエクイラボという物です。自分のハンドと相手のハンド(レンジでも可)を入れると勝率を計算してくれるソフトになります。非常に使いやすいのでダウンロードしておく事をおススメします(PCのみ)。

PokerStrategyさんのエクイラボ

では、早速例題を見ていきましょう!

あなたが次のような状況にいる時、リバーでコールすべきでしょうか?それともフォールドでしょうか?レイズでしょうか?

まず、リバーでのアクションを考えて見て下さい。

また、この例では1つ致命的なミスを犯しています。それはどこでしょうか?

あなたならこうプレイしたというのも是非考えてから解説を読んでみましょう。

1ドル/2ドルの9人テーブルライブゲームをプレイしており、あなたのスタックは450ドルです。このテーブルは非常にアグレッシブで、チップが飛び交っており、全員がティルト気味です。

あなたはBTNに座っており、ハンドはJ9です。COが10ドルにオープンし、あなたコール、SBもコール、他は全員フォールドしています。

SBのプレイヤーは非常にルースで、フロップをかなりの確率で見に来るプレイヤーです。3betはあまりしていません。あなたは彼をスーパーフィッシュと感じています。彼はあなたよりもチップを多く持っています。

一方で、COのプレイヤーは典型的なタイトアグレッシブなプレイヤーです。ただ、初心者である事がわかるプレイヤーで、あなたは彼を特段危険視していません。

フロップ(32ドル):JJ7

SB20ドルベット→COフォールド→あなた60ドルレイズ→SBコール

ターン(152ドル):JJ73

SB70ドルベット→あなたコール

リバー(292ドル):JJ73K

SB150ドルベット→あなた??


解説

プリフロップ

COのプレイヤーのハンドは予想しやすいので、SBのプレイヤーのレンジを考えてみましょう。

SBは滅多な事ではプリフロップでフォールドしていません。あなたはSBのハンドが大まかに上位60%強の超ワイドレンジだと想定しました。

ここであなたが考えるべき事はSBの3betレンジです。

  • SBはAQで3betを打つか?
  • SBはJJで3betを打つか?

流石にAAやKK、QQ、AKでは3betをしてくるので、問題はJJとAQをレンジから外すのかどうかです。ここでは、JJは3betするけどTTはしない、AQも3betしないとあなたは想定しました。SBはパッシブなプレイヤーで、AQ等のヒットさせる事が必要なハンドではジャストコールするだろうと感じた為です。
また、ダブルギャッパーや、23sなどのドローハンドもレンジに入れる事にしました。

予想したレンジ(青色のハンド)は以下の様になり、約67%のハンド(816通り)が該当します。あなたがJ9を持っているので、相手がJと9を持っている可能性は少し低くなります。濃い青色はそういったハンドを示しています。

フロップ

フロップ(32ドル):JJ7

SBのプレイヤーが20ドルのドンクベット、COはフォールドしました。

ここでは以下の様に考えましょう。

  • 彼がJxのようなハンドを持っていた時ドンクベットするのか?それともチェックレイズするのか?チェックコールはあり得るか?
  • フラッシュドローであればドンクベットするのか?
  • 88や7xのようなハンドでドンクベットするのか?

Jxであった場合、SBのプレイは非常に合理的です。ただ、あなたがJを持っているので、相手がJxを持つ可能性は一段と低くなっている事に注意してください。SBが持ちうるJはスペードのJしかないのです。もちろんチェックレイズも合理的だと感じます。Jxはそのままハンドレンジに残しておきましょう。

フラッシュドローであればどうでしょうか?確かに、フラッシュドローでドンクベットも合理的です。相手のハンドレンジのフラッシュドローを作るハンドを見て下さい。多くがオーバーカードを持っているか、ストレートドローも持っている事がわかります。フラッシュドローもすべてハンドレンジに残しておく事にします。

では、ミディアムワンペアはどうでしょうか?SBの様なプレイヤーは88以上のポケットや7xでドンクベットする事も考えられます。同じくらいの確率でチェックコールも考えられます。ミディアムペアもレンジに残しましょう。

一方で、K6oやAハイでドンクベットするような理解不能なアクションはしないと仮定し、何も絡んでいないハンドをレンジから外します。

ここまでの考察で、SBのハンドレンジは以下のようになっているはずです。

この段階で、相手のハンドレンジは196通りになっています。

さて、あなたはここで60ドルにレイズする事を選択しました。SBはコールしてきました。

もう少し相手のハンドレンジが絞れそうです。相手がレイズに対して“コール”するレンジはどこでしょうか?逆に、相手がリレイズするレンジやフォールドするレンジはどこだったのでしょうか。

  • Jxであれば、コールするのか?それともリレイズするのか?
  • もしフルハウスであればコールするのか?
  • フラッシュドローであればどうアクションするだろうか?
  • 88や7xのようなハンドでコールするか?

もしJxであれば、彼は3betオールインまで行っていたでしょう。彼はフィッシュで、このテーブルはチップが飛び交っており、何よりも全員ティルト気味なのです。Jxをレンジから外しましょう。

一方で、フルハウスであればどうでしょうか?フルハウスであればここでジャストコールする事も十分に考えられます。フルハウスはレンジに残します。

フラッシュドローはどうでしょうか?同じフラッシュドローでも状況が違います。
もしSBがストレートドローもあるフラッシュドローであれば迷わず3betしたはずです。
つまり、10910898をレンジから外します。
ツーオーバーのフラッシュドローはコールに留めていただろうと感じ、あなたはAQKQも他のフラッシュドローと同様にレンジに残す事にしました。

ミドルペアはどうでしょう?SBはリレイズする事は考えにくく、コールするのは十分に理解できます。もちろん普通であればフォールドするのでしょうが、彼はフォールドしないフィッシュなのです。ミドルペアであなたのレイズにコールする事は十分にあり得ます。
ミドルペアもレンジに残す事にしました。

さて、ここまでで相手のハンドレンジは以下のようになっています。

167通りのハンドが残っています。この段階で、あなたのハンドは相手のハンドレンジの殆どを打ち負かしている事がわかるはずです。
フラッシュドローもミドルペアも打ち負かしているあなたの勝率は非常に高いでしょう。

ターン

ターン(152ドル):JJ73

ターンはブランクです。SBは再度70ドルのハーフポットドンクベットを打ってきました。

ここで考えるべきは、ドンクベットしたという事だけでなく、ハーフポットというサイズにも着目しましょう。

  • フルハウスであればこのサイズでドンクベットするだろうか?
  • ミドルペアであればどうでしょうか?
  • フラッシュドローであればどうか?

フルハウスを作る為にはJ7か77を持っていなくてはらなず、あまり可能性は高くありませんが、もしフルハウスであれば十分にあり得るシナリオでしょう。もう少し強く打つのが合理的ですが、あなたにフォールドしてほしくないのでサイズを敢えて小さくしたというのは十分に考えられます。レンジに残す事にします。

ミドルポケットはどうでしょうか?88、99、TTであれば十分合理的なベットだと感じます。ハーフポットというサイジングは可笑しいですが相手はフィッシュです。フィッシュがあなたと同じレベルで思考してポーカーをやっていると思ってはいけません。もちろんこういったハンドではチェックコールが有力ですが、相手はフィッシュなのであり得るシナリオだと感じます。これもレンジに残す事にします。

次は7のペアを持っている場合を考えてみましょう。こういったプレイヤーは88を持っている時と、A7や76を持っている時でアクションが変わるでしょうか?恐らく変わらないと考えるのがフェアな判断だと思います。そこでミドルペアもすべて残しておきます。

ボトムペアについても考えてみます。SBがフラッシュドローを狙っていたら3がヒットしたというシナリオです。A343のようなハンドでターンドンクベットは合理的でしょうか?十分に考えられます。こういったプレイヤーがフラッシュドロー+ワンペアでドンクベットする事は頻繁にあります。

フラッシュドローはどうでしょうか?可能性はかなり低くなったと感じますが、レンジには残しておきます。フラッシュドローだけでドンクベットするとは正直考えにくいのですが、あり得るシナリオです。

あなたはコールを選択し、リバーに進みました。

しかし、ここでのコールは明らかにミスプレイです。
あなたはフルハウスにしか負けておらず、かつその可能性は非常に低い状態でした。あなたが取るべき選択はレイズ一択です。

相手がフラッシュドローであれば、リバーが出た途端相手はベットをやめてしまいます。そういった相手にはリバーが出る前に最大限ミスを犯させないといけません。つまりレイズが最も稼げる判断です。

相手がミディアムペアでも同様です。ミディアムペアがまだそこそこ強いと相手が思っている内にミスしてもらわないといけません。リバーで3枚目のハートやAやK等ハイカードがでてしまうと相手は怯えてしまうのです。あなたはフィッシュにミスを犯させて最大限稼ぐ事が目的なのを忘れないでください。

リバー

リバー(292ドル):JJ73K

SBはトリプルバレル150ドルを打ってきました。さて、あなたはどうしますか?

ここでKJ等を恐れてフォールドした読者も多数いるのではないでしょうか?しかし、SBがKJを持っている場合はフロップでオールインになっていた可能性が高いので、そもそも考える事すらしなくてもいいのです。ハンドレンジはバッグのように出し入れするものではなく、一度外したハンドは戻ってきたりしません。出る事はあっても入る事はないのです。

Kはあなたにとって怖いカードですか?明らかに違います。KKを持っている可能性はありませんし、むしろフラッシュドローでセミブラフしていた相手がトップペアを作った可能性もあります。明らかにあなたにとってベストなカードが出ているのです。

ハーフポットというサイズはどう考えられるでしょう。恐らくこういったプレイヤーは70%のポットが大きいと感じていたりするのです。繰り返しですが、フィッシュがあなたと同じ考え・戦略でポーカーをしていると思わないでください。彼らは150ドルという金額を絶対値で捉え大きいと感じているかもしれません。たしかに150ドルは大金ですが、ポットの大きさとの相対で考えるポーカーにおいては、この絶対値は全くもって関係ありません。

では最後のハンドリーディングを始めましょう。

フルハウスはあり得るでしょうか?もちろんあり得ます。ベットサイズはともかく、相手がフルハウスであればトリプルバレルは合理的です。

では最後のKをヒットさせていた時、SBはベットするでしょうか?もちろんするでしょう。なにせ彼はトップペアなのです。フィッシュはトップペアをとにかく過大評価します。セミブラフがトップペアになったという事実は彼にベットさせる十分な理由になるでしょう。

弱いペアはどうでしょうか?7などのペアでブラフ(本人がブラフと思っているかは不明ですが)する事ももちろんあるでしょう。しかし少し可能性は低くなっています。
3のヒットでは流石にチェックすると感じるので、3のワンペアは除きましょう。

フラッシュドローを外したAハイはどうでしょう。20%位でブラフすると感じます。
ここではAハイフラッシュドローでブラフして、それ以外は全てブラフしないと仮定します。

最終的な相手のハンドは以下のようになります。

プリフロップでは819通りあったハンドが149通りまで狭まっています。

さてここまできたら相手のトリプルバレルに対するアクションをどうするか決めましょう。

フォールドかコールかリレイズのどれかです。

フォールドが明らかに間違いという事はここまでくれば明らかです。

ではコールでしょうか?リレイズでしょうか?

微妙な所ですが、このケースにおいてはリレイズオールインが合理的だと思います。ここで「そのオールインは相手がフルハウスの時しかコールされないから駄目じゃないか?」と感じた方は非常にいい思考の持ち主です。

しかし、相手はティルトフィッシュなのです。おそらくトップペアがあればコールしてきますし、もしかしたら7のペアでもクライングコールしてくる可能性もあります。

相手がフルハウスを作る為には77かJ7を持つ必要があり、全部合わせても6通りのハンドしかないのです。
つまりあなたが負ける可能性は6/141であり、約5%です。
一方で、相手がオールインにコールしてくれそうなハンドはAハイのブラフ以外全てに可能性があります。Kヒットであれば体感8割はコールしてくれると感じ、7ヒットであれば3割位はコールしてくれると感じています。

ここであなたはリレイズオールインを選択するのが合理的です。

お疲れ様でした。
最初の内は、ハンドリーディングにとても時間がかかってしまいうはずです。テクニカルですし、慣れない事でもあり、疲れます。ただし、ハンドリーディングを正しく行える事ができれば、利益を上げるスピードは段違いです。確かに最初は困難ですが、慣れてくればこれらのプロセスを数秒~数分で行えるようになります。必要なのは、微妙だったハンドをしっかり復習する事で、次同じ状況になったときに正しい判断を下す事です。

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